2020年8月21日の金曜ロードショーで放送のジブリアニメ「コクリコ坂から」のネタバレ考察をご紹介します。
風間俊の父親は結局誰なのかわかる相関図、メルの名前の由来など、気になる疑問点を調べてみました。
※誤って今回の映画「コクリコ坂から」のネタバレ考察記事に来てしまった方、ネタバレや考察自体が苦手な方はお戻りください。
「コクリコ坂から」相関図
「コクリコ坂から」の人物関係図を作成しました。
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「コクリコ坂から」登場人物 声優
松崎 海 演 – 長澤まさみ(幼少期 – 渡邉葵)
松崎 花 演 – 竹下景子
松崎 空 演 – 白石晴香
松崎 陸 演 – 小林翼
松崎 良子 演 – 風吹ジュン
風間 俊/澤村 雄一郎 演 – 岡田准一
風間 明雄 演 – 大森南朋
北斗 美樹 演 – 石田ゆり子
広小路 幸子 演 – 柊瑠美
小野寺 善雄 演 – 内藤剛志
水沼 史郎/立花 洋 演 – 風間俊介
徳丸理事長 演 – 香川照之
悠子 演 – 手嶌葵
信子 演 – 冠野智美
全校討論会壇上の発言者 演 – 桝太一
徳丸ビル受付係 演 – 藤巻直哉
徳丸理事長の秘書 演 – 伊藤綾子
「コクリコ坂から」あらすじ
1960年代の日本、横浜に暮らす高校生の松崎海=メル(長澤まさみ)は、下宿「コクリコ荘」で、アメリカにいる母の代わりに妹と弟たちの面倒をみている。
メルの日課は、戦争で亡くなった父を偲んで、船に向けて旗を揚げることだった。
そんなある日、学級新聞に自分のことと思われる「旗を上げる少女」という詩が掲載される。
また、男子文化部の部室棟である「カルチェラタン」が、老朽化によって取り壊されるということに反対する意見も取り上げられており、そのことが原因で風間俊(岡田准一)という青年と出会う。
カルチェラタン存続のため、生徒全体を巻き込んだ大掃除作戦を始めた俊とメルは、その活動を通していつしかお互いを意識するようになったが、メルから亡くなった父として、3人の男性が映った写真を見せられた風間は、メルを避けるようになってしまう。
その理由は、俊は実は養子で、実の父はすでに亡くなっていること、そして、自分の本当の父親の写真と言うのが、メルがもっていた写真に写っている人物と同じだというのだ。
つまり、自分たちは腹違いの兄妹のため、交際することはできないという。
俊の衝撃の告白に動揺するメルだったが、カルチェラタン存続のため、風間と水沼(風間俊介)とともに東京の理事長(香川照之)の元へ直談判に行く。
その帰り道、俊から学級新聞にメルの詩を書いたのは自分だ告白され、ついにお互いの気持ちを確かめ合った二人。
その夜、アメリカから帰国してきた母に俊の出生の秘密を問いただしたメルは、俊が兄だというのは勘違いだと諭される。
風間は、メルの父、澤村雄一郎が、友人である立花洋から託された子どもだというのだ。沢村は、身寄りのない俊を自分の子どもとして出生届を出した。しかし、育てることが難しいと考え、信頼できる友人である風間明雄(大森南朋)に預けたのだという。
その後、理事長の一言でカルチェラタン存続が決まる。
さらに、俊の出生を知る、写真の三人目の人物、小野寺善雄(内藤剛志)と会ったメルは、母の話が本当だという確信を持つことができ、俊と二人で安堵するのだった。
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「コクリコ坂から」ネタバレ考察
※ストーリーの結末に触れる部分がありますので、ネタバレしたくない方は読まないでください。
風間俊の父は誰か
風間俊の父親は結局誰だったのか。
時系列順に説明するとこうなります。
まず、俊を生んだ母の夫である実の父親は立花洋という人物です。彼こそが血のつながった唯一の父親ということになります。
しかし、俊が生まれてすぐ、引き上げ船の事故で亡くなってしまいました。
次に、俊を引き取ったのが、メルの父親である澤村雄一郎です。
澤村雄一郎は、父も母もなくして身寄りのない俊を不憫に思い、自分が本当の父親として出生届を役所へ出したのです。
つまり、戸籍上、実の父親は澤村雄一郎ということになっています。
そして、その澤村雄一郎から養子として俊を引き取ったのが、現在の俊の父親である風間明雄なのです。
澤村雄一郎が、血はつながっていないのに実の父親だというところがややこしいですね。
メルの由来
主人公、松崎海のあだ名が「メル」と呼ばれている理由は、本編では語られていません。
なので、「なんでこの子はメルと呼ばれてるの?」と疑問に思った人が多いと思います。
これは、原作のマンガではその由来までちゃんと語られているのですが、アニメ映画にする際に、その説明は省かれてしまいました。
「メル」の由来はこうです。
「海」はフランス語で「la mer」と書きます。発音は「ラ・メール」となります。
この「mer」の部分を、ローマ字読みでそのまま日本語で読むと「メル」となる、というわけです。
単純ですが、なるほど、という由来ですね。
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カルチェラタンの意味
学生たちが反対運動を起こしてまで取り壊しを阻止しようとしていた「カルチェラタン」
「コクリコ坂から」の中では男子文化部の部室がある建物のことを「カルチェラタン」と呼んでいますが、これって何?当時は一般的な呼び方だったの?と、色々と疑問がわいてきます。
「カルチェラタン」とは、そもそもフランス、パリに実在する地名です。
フランス語で「Quartier latin」と書きます。
「カルチェ」は日本語で「地区」を意味し、ラタンは「ラテン語」という意味です。
つまり「ラテン語を話す人たちの地区」という意味ですね。
ラテン語はフランスの公用語ではないので、外国語を話すことができるフランス人は、教養がある人だと見なさられていました。
なので「カルチェラタン」には、そんな語学に長けた教養のある人が暮らしていたため、自然と学生が集まり、そして学生運動のメッカとなっていったのです。
宮崎駿監督は、「コクリコ坂から」を映画化するにあたり、この学生運動を取り入れたストーリーにしようと考えたようです。
そして、原作にはなかった設定として「カルチェラタン」という名前の部室棟を登場させ、そこで学生運動のような取り壊し反対運動を描いたのです。
コクリコとは
「コクリコ」という言葉もフランス語です。
フランス語で「Coquelicot 」と書きます。日本語では「ひなげし」、英語では「ポピー」と訳されます。
ひなげしは、フランス国内で1年中どこでも咲いている一般的な赤い花で、フランスの国旗に使われている赤は、ひなげしの赤です。
「コクリコ坂から」のタイトル文字が赤い色をしているのも、そういったわけですね。
ちなみに、フランス国旗の残りの色、白はマーガレット、青はヤグルマギクからとられています。
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なぜ無名漫画を原作にしたのか
原作「コクリコ坂から」は、佐山哲郎氏の原作、高橋千鶴氏の作画によって1979年に発表された少女漫画です。
ジブリが原作に選ぶくらいだからもの凄く面白くてバカ売れした作品なんだろうと思われるかもしれませんが、お世辞にも売れたとは言えず、8話で連載が終了してしまった無名の作品でした。
ではなぜ、この作品を原作に映画を作ろうということになったのか。
宮崎駿監督本人が、映画の公式サイトにそのあたりの理由を語ってくれています。
(ちなみに、「コクリコ坂から」の監督は宮崎吾朗さんですが、企画と脚本は宮崎駿さんなんです。)
これを読んでの私の解釈としては、宮崎駿監督がやりたかったのはこういうことなんじゃないかと思います。
「設定やキャラなどに光るものはある。ただ作品全体としてみると面白みに欠ける。そんな原作に、自分の持つ企画脚本のノウハウを加えてやることで、一般ウケする売れる映画に生まれ変わらせてやりたい」
ということです。
ちょっと例えが悪いかもしれませんが、これは最近のドラマでは当たり前に行われている、原作とドラマの関係に近い考え方ではないかと思います。
大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」なども、原作がしっかりしてはいるものの、あそこまでの大ヒットとなった要因は、主人公二人のムズキュン設定や、恋ダンスなど、一般ウケするような脚本と演出の力が大きかったと言えるでしょう。
原作は原作としての魅力や価値があるものの、大衆ウケするような娯楽作品にするためには、それ相応の別のノウハウが必要だということです。
宮崎駿監督は、アニメの分野で自分にはそういったノウハウがあるという自負があります。
なので、先ほどご紹介した公式サイトの「企画のための覚書」には、原作「コクリコ坂から」に対して「失敗作」というけっこうきつい評価を下しているのですが、作品自体へのリスペクトがあるからこそ、自分ならもっと面白いものにできる、このまま埋もれさせるのはもったいない、という思いがこみ上げてきたんでしょうね。
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